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last modified March 17, 2005

JAZZ REVIEWS (ジャズ・レビュー)6


 <今回のメニュー> 遅くなりました!
    ピアノ・トリオを中心に
    「やっぱり、これは良いよ!?」(2)
    レーベル特集:SITTEL (SWEDEN)





1 ピアノ・トリオを中心に

 まずは、 
ECHOES OF SILENCE/THIERRY LANG(PLAINIS PHARE: PL 1267/99)
Players: Tierry Lang(p)

Tunes: Echoes nr. 1, Time Remembered, All the Things You Are, Echoes nr. 2, Autumn Leaves, Take the 'A' Train, 'Round About Blues, Echoes nr. 3,
ピアノのソロです。何かと一部で話題のティエリィ・ラングのソロです。はっきり言ってピアノのソロはしんどいのですが、ごくたまさか聴きたくなる場合が生じることがあります。何がどこでどうしたというのが、楽器を弾かない身としては、わからない部分が多少なりともあり、だからどうなんだと思ってしまいがちであります。だとしても、ここには間違いなくラングの世界がと言うか、彼の音の世界が広がっている。思うに、録音技術の向上はピアノ・ソロの地平を明らかに広げた。これがモノ録音でレンジが狭ければ、ちょっとごめんなさい、勘弁して下さいだろう。でも、もうちょっとテーマを弾いてくれてもよさそうなものを。というわけで、おすすめは特にありません。録音は1996年、ノルウェーのオスロ。


 次に
LIVE!/JEFF HAMILTON TRIO(MONS: MR 874-777)
Players: Jeff Hamilton(dr), Larry Fuller(p), Lynn Seaton(b),

Tunes: But Not For Me, Apple Honey, Time Passes On, Beshma Swing, 52nd Street Them, Well You Needn't, Night In Tunisia, Yesterdays, SKJ,
リーダーはジェフ・ハミルトンだが、ピアノを弾いているLarry Fullerに惹かれて購入したもの。前回紹介したJoachim SchoneckerのCDでもピアノを弾いていた。ジェフ・ハミルトンがこれまで共演してきたMonty Alexander、Gene Harrisなどのタイプで、オリヴァー・ジャクソンもちろんピーターソンにも通ずる。アーネスティン・アンダーソンの伴奏者だったこともあるらしい。いわゆるコンコード系あたりのピアノが好みであればお気に入りとなること間違いなし。速弾きよし、唄モノよし、これまでの経験が生きている。ただし、ブルースっぽさがいま一つ足りないかなぁ。まぁこれはピーターソン系に言えることかもしれないけど。前回紹介したJoachim SchoneckerのCDでは、W・ケリーのファンキーさもあったような気がした。ジェフ・ハミルトンはブラシもスティックも好調です。おすすめは、伴奏者としてのLarry Fullerを知る'Time Passes On'。


 さて
THE KEY PLAYERS/GARY SCHUNK(PAC-3: 33169-2)
Players: Gary Schunk(p), Jack Dryden(b), Tom Starr(dr),

Tunes: Backward Glance, Love Walked In, Speak Like A Child, Oblivion, Nova, PAC-3 Blues, Hidden Heart, E.S.P., Sometime Ago, Time Remembered,
ん〜、中国4000年にはかなわないが、アメリカは広いというか、突然こういうみっけものに衝突することもある。知らない名前だからといって見過ごしたりしてはいけない。そういう失敗を繰り返してこそ感動的な出会いが生まれるのである、と思わざるをえない。録音は1994年の7月で、コピーライトが1995年になっているので、ごく最近の新譜というわけではないが、ベース(手数を少し減らしたエディ・ゴメス風)、ドラムともに実力十分だし、ピアノもジャズ・ピアノの歴史を消化しているし、録音もいいし、ここに推薦しておきたく取り上げました。詳しい略歴等は不明で、どうもミシガン州を本拠に活動しているピアノ・トリオのようだ。ちょっとエヴァンス〜ジャレット系にも疲れたし、かと言ってピーターソンの気分でもないという方にはこれなどいかがでしょう。いわゆる黒っぽさなど微塵も感じられませんが、そんなピアノ・トリオ・フリークには絶対。おすすめはどれでもいいのですが、この曲が入っていることで最終的な購入の決め手になった'Love walked In'にしておきましょう。


 それから
I LOVE PARIS/PHIL AARON TRIO(IGMOD: IG-49402-2)
Players: Phil Aaron(p), Tom Lewis(b), Jay Epstein(dr),

Tunes: It Could Happen to You, Old World Blues, I Love Paris, In Love In Vain, Firefly Waltz, Hard Ball, Skylark, Con Alma, Stella by Starlight, California Song, All the Things You Are,
今、注目のレーベルの一つIGMODからのピアノ・トリオで、1994年の制作。ピアノのPhil Aaronは上のGary Schunkよりも細い感じがするピアノで、これは決して悪い意味ではなく、ビル・エヴァンス風に弾いたピート・ジョリィ的な印象もあるのだが、もしかしたら録音のせいかもしれない(IGMODの録音は良好)。このレーベル、ミネソタ州のミネアポリスにある関係からか、北欧系のジャズ指向だが、ECMよりはenjaに近いと考えたらわかりやすいかもしれない。このCDはその中でもジャズのスタンダードが他より多く含まれる点で聴きやすいと思われるむきもあろう。おすすめはコール・ポーターの小粋さがこのピアニストの魅力に妙にマッチした'I Love Paris'にしておきましょう。


 さらに
TRIO & QUARTET/ARMANDO TROVAJOLI(RCA: 74321-11149-2)
Players: Armando Travajoli(p), Sergio Conti(dr), Berto Pisano(b), Enzo Grillini(g),

Tunes: Get Me to the Church on Time, Nive Work If You Can Get It, 'Round Midnight, Thou Swell, Walkin', Love Me or Leave Me, Polka Dots and Moonbeams, This Can't Be Love, Have You Met Miss Jones ?, With A Little Bit of Luck, These Foolish Things, Pick Yourself up, Love Is just around the Corner, Lullaby in Rhythm, The Lady Is A Tramp,
小山田圭吾や小沢健二以降もてはやされたトラヴァヨーリであるが、元来れっきとしたジャズ・ピアニストなわけで、バリバリの現役だった頃の1958、59年のトリオとギターを加えたカルテットの演奏をここに聴くことができます。イギリスのアンドレ・プレヴィンやフランスのミシェル・ルグランをも彷彿とさせるピアノで、何か共通点でも見出せそうな気がしています。ここでは言わずとしれた曲ばかりを演奏しており、思う存分スインギーなトラヴァヨーリがここにいます。この彼があの『黄金の七人』のシャレた音楽を生むのはわかるようだ。最近やたらと彼の映画音楽がCD化されているけれども、個人的には大好きな『マカロニ』が出ないのは腑に落ちない。さて、おすすめはこれも映画音楽の'Get Me to the Church on Time'。


 終わりに
DOZEN A DAY/DAVID GORDON TRIO(ZahZah: ZZCD 9801)
Players: David Gordon(p), Ole Rasmussen(b), Paul Cavaciuti(dr),

Tunes: Mister Sam, Solar, Zimmerfolk, Blue Pyrenees, Carol's Garden, Air, Looking Up, Wives and Lovers, How Insensitive, Czech Bounce, Understand It,
初めて聞く名前でしたが、'How Insensitive'が入っていることに惹かれて購入。これが当たり。おそらくずいぶんとクラシックのピアノを勉強していた人じゃないかと思う。かなりしっかりしたタッチで、整然とまでは言わないが、弾くことからうかがわれる。オリジナルも数曲入っていて全体としていい案配になっている。オリジナル曲はどこか中世的というかフォークロア風でいずれもチャーミングな出来。珍しいのはバカラックの'Wives and Lovers'が入っていること。何を思って取り上げたのだろう。ジャケットではとても買う気にはなれないのが惜しい。おすすめは困ってしまうが、これまた珍しいデニー・ザイトリンの'Carol's Garden'はいかがでしょう。録音もマルで、その空気までも聴きなさいと言っているよう。


   
2 「やっぱり、これは良いよ!?」(2)

 その1
NIGHTWINGS/LOUIS VAN DIJK TRIO(CBS: CD CBS 26607)
Players: Louis Van Dijk(p), Niels Henning-Orsted Pedersen(b), Terry Silverlight(dr), Chris Hinze(fl), Greg Maker(b),

Tunes: We're All Alone, Someone to Watch over Me, Whisper Not, You and Me, Inventione, Nightwings, Cavatina, Close enough for Love, Cartes Postales, La Granga, Triologie, Allegro,
これ日本制作なんでしょうか。よくわかりませんが、Made in Japanで、Printed in Hollandと書いてあります。アメリカのレーザーディスクで、製造が日本、印刷がアメリカというのをよく購入したりしますが、その手のたぐいか。これはボズ・スキャッグスの'We're All Alone'が入っていたのと、ヴァン・ダイクということで買ったような気がします。ただ、昨年ジェシィ・デイヴィスがコンコードの公演で吹いた'Someone to Watch over Me'を聴いて、「なんて綺麗なメロディなんだろう」と認識を新たにしたこともあって、また取り出してしまったわけです。この曲のピアノ・トリオってあまり耳にしないような気がすると書くと、結構あったりして。軟弱なグレン・グールドと言うか、ちょっとまじめなオイゲン・キケロの作品風と言うと変ですが、夜のしじまには気分です。発見は'Whisper Not'が「そうかバロックだったのか」ということ。単音を積み上げていくヴァン・ダイクの姿勢は好みです。で、おすすめはスキャッグス作品。


 その2
i remember clifford(PAMA records: PA CD 94081)
Players: Kjell-Ake Persson(tp), Karl-Martin Almqvist(sax), Jan Lundgren(p), Jimmy Ludwigsson(b), Per-Arne Tollbom(dr),

Tunes: Gertrude's Bounce, Larue, Gerkin' for Perkin', Jordu, Daahoud, Delilah, Joy Spring, George's Dilemma, I Rememeber Clifford, Minor Mood,
もちろん、失礼ながら、Jan Lundgrenで買ったわけですが、ハード・バップの雰囲気が横溢しており、そうでない方にも充分堪能していただけるものと確信する次第であります。1994年に出ている作品なので、Jan Lundgrenがちょうど'Conclusion'を出した年でもあるわけです。ここではゴツゴツといった感じでピアノを弾いていて、「なかなかいいですよ〜」(by 長島監督)。Lundgrenはここで割とソロのスペースを与えられているので、当時スウェーデンでもかなり注目されていたのだろうことがうかがえます。その期待にみごと応えているのがさすが。クインテットとしては、ブラウン=ローチよりはホレス・シルヴァー寄りの印象。前回のNew York Hardbop Quintetよりはオーソドックスなハードバップ。もちろん優劣の意味で言っているのではありません。おすすめは好きな曲だということで'Daahoud'。


 その3
JESSE VAN RULLER, EUROPEAN QUINTET(BLUEMUSIC: ADS 2003-045)
Players: Jesse Van Ruller(g), Julian Joseph(p), Nicolas Thys(b), Peter Weniger(sax), Mark Mondesir(dr),

Tunes: Debits 'n Credits, Bewitched, The Ruler, De Poesch, I'll Be Seeing You, Two Walk, Green's Greenery, Vienna Night Express, You're My Everything, This Could Be The Start of Something Big,
アムステルダム生まれのギタリスト。1995年にマイアミ大学で修士号をとっているというから、20代後半だと思われる。同年に例のモンク・コンペティションをもらっている。一曲目の出だしを聴いたときにはグラント・ガイスマンを思い浮かべたりしたが、聴き進むうちに色々なアーティストの影も見えてくる。スタンダード曲などでは割とオーソドックスな展開を見せ、オリジナルではやや広がった奏法を聴かせる曲もある。メンバーはサックスがドイツ、ベースがベルギー、ピアノとドラムがイギリスという具合に国際色豊かで、演奏のレベルも高い。録音も良い。とにかくこの人のギターのゴツゴツ感が最高で、いわゆるピアノで言うタッチが良いと思う。スイング感も充分に持っているし、活きのいいギタリストが出てきたものだと感激しているところです。おすすめは、どうしましょう、ちょっと楽しいグラント・グリーンの'Green's Greenery'にしておきます。ギター・ファンは必聴?


 その4
AS GOOD AS IT GETS/RAY BROWN, JIMMY ROWLES(CONCORD: CCD-4066)
Players: Ray Brown(b), Jimmy Rowles(p),

Tunes: Sophisticated Lady, That's All, Like Someone in Love, Looking Back, Honey, Love, Alone Together, Rosalie, Manha de Carnaval, Who Cares,
今年のオスカーの主演女優賞と主演男優賞をとった映画のタイトルと同じですが、こちらは1977年の録音です。一聴してレイ・ブラウンとわかるベースと、これまた一聴してジミー・ロウルズとわかるピアノのデュオ。ジミー・ロウルズは正直言って、未だに正体を掴みかねています。ピアノに何か仕掛けでもしているのじゃないかと思わせるし、聞いたこともないような実に魅力的な曲を引っぱり出してきたり、ウェイン・ショーターの研究家でもあるという。ここで、レイ・ブラウンはいつもの通りで、それに対してジミー・ロウルズもいつも通り。種も仕掛けもないピアノとベースのデュオです。これがかえって新鮮だったりするから不思議。おすすめは、有名な曲でありながら耳にすることがまれのような気がする'Love'。


 その5
THANKS TO THAD, MONDAY NIGHT BIG BAND PLAYS THE MUSIC OF THAD JONES(TCB: TCB 97902)
Players: Jorgen Nilsson(ldr,cond), Anders Gustavsson(tp), Christer Gustavsson(tp), Fredrik Davidsson(tp), Niklas Fredin(tp,vo), John Perry(tp), Ola Akerman(tb), Ola Nordqvist(tb), Peter Dahlgren(tb), Bjorn Hangsel(tb), Hakan Caesar(as,ss), Ulf Holmstrom(as), Karl-Martin Almqvist(ts), Fredrik Carlquist(ts), Ulf Fagerberg(bs), Krister Palmqvist(g), Jan Lundgren(p), Jan Karlsson(b), Rasmus Kihlberg(dr), Ola Bothzen(per),

Tunes: Crack Down, Evil Man Blues, Return Journey, Ritual, Rejoice, Quietude, Hallellujah I Love Her So, The Second Race, Evol Deklaw Ni, Mean What You Say, Back Bone,
久しぶりにビッグバンドの登場。Monday Nightといってもスウェーデンのそれで、ヴァンガードのではありません。でもアメリカ・ツアーの際にヴァンガードでも演奏はしているみたいです。お気づきだとは思いますが、Jan Lundgrenがピアニストです。しかし、この人はここでもきっちり仕事をしてます。懐が広いというのか、器用貧乏にならなければと心配です。おそらくこのツアーの時にアメリカ録音したのだろう、彼のアメリカ録音は。たぶん。さてサド・ジョーンズの作品・編曲集です。かなりの出来に仕上がっています。TCBだから録音はしっかりしてるし、スッキリとビッグバンドを味わえます。tpのNiklas Fredinが唄ってますが、これもなかなかの味わいがあってよろしい。アメリカのビッグバンド専門レーベルSea Breezeはこれを聴いて悔しい思いをしているんじゃないか。アメリカ・ツアーの際に録音しておけばよかったと。これはライヴで聴きたい。



3 レーベル特集:SITTEL (SWEDEN)

  スウェーデンのレーベルSITTELの中からいくつか紹介します。

UNTIL WE HAVE FACES/GOSTA RUNDQVIST (SITCD 9212)
Players: Gosta Rundqvist(p), Krister Andersson(ts), Petur Ostlund(dr), Yasuhito Mori(b), Sture Akerberg(b),

Tunes: Time on My Hand, Tenderly, Past Flavors, Daydreams, So in Love, Prelude, Dream Bridge, Until We Have Faces, Dolphin Dance, Northern Light, How Deep Is the Ocean, Sometime Ago, Stairway to the Stars, Time Remembered,
SITTELのハウス・ピアニストと言ってもいい、Gosta Rundqvistの作品。どこをどう切っても、澄み切った空気と静寂さえ感じさせるこのレーベルらしい仕上がりになっています。スタンダードにおけるピアノ・トリオはエヴァンス系に展開しますが、メロディ・ラインはエヴァンスよりも流れます。おすすめは、ん〜、なかなか構成も良いポーターの'So in Love'にしましょう。

2
203 PARK DRIVE/JOHN HOGMAN QUARTET(SITCD 9229)
Players: John Hogman(ts), Bengt Hansson(b), Gosta Rundqvist(p), Martin Lofgren(dr), Bosse Broberg(tp), Jens Lindgren(tb), Omnibus Wind Ensemble,

Tunes: Johannas Vals, It's Only A Paper Moon, Uncle Bob, In My Lonely Room, Den Forsta Snon, Poppin' Peas, No Smoking, Without You, Alone Together, 203 Park Drive, It Could Happen to You, And The Sun Came Up,
スタン・ゲッツのようなと言おうか、いわゆるレスター系にはいるテナー奏者のリーダー作。ピアノは上と同じくGosta Rundqvist。スタンダードの三曲以外はすべてJohn Hogmanのオリジナル。5曲目のフォークロアっぽい'Den Forsta Snon'はとてもおもしろく興味深い。かと思うと6曲目はジャズの匂いぷんぷん。おすすめは、その6曲目で、録音の良さでピアノがもう一つかなと思わせないこともない'Poppin' Peas'。

3
DIG IN/ULF WAKENIUS(SITCD 9230)
Players: Ulf Wakenius(g), Gosta Rundqvist(p), Yashuito Mori(b), Jukkis Uotila(dr),

Tunes: Falling in Love with Love, Duke, Too Young to Go Steady, Dig in, Eye of the Hurricane, Night Dreamer, For Grant(ed),
一曲目のテーマの弾き方を聴いたらHerb Ellisかと錯覚する程なのだが、ギターの明るさが余計にそう思わせるのかもしれない。ただ、泥臭さは感じない。ちょっとだけHoward Robertsも彷彿とさせます。3曲入っているオリジナルも悪くない。例のように、ハウス・ピアノのGosta Rundqvistは快調で、先に紹介したものよりこちらの方が良いかもしれない?ということはないか。でもジャケットに何故デスモンドのCDがあるのだろう。おすすめはオリジナルの'Duke'にしておこう。

4
CRAZY SHE CALLS ME/PETER NORDAHL TRIO(SITCD 9232)
Players: Peter Nordahl(p), Patrik Boman(b), Leif Wennerstrom(dr),

Tunes: Pretty Woman, Dear Old Stockholm, Bay of Angels, Loving You, One More Kiss, Anyone Can Whistle, Nice Nice, If You Could See Me Now, Love Is Here to Stay, In A Sentimental Mood, Night in Tunisia, Crazy She Calls Me,
この人どこかで見たような名前だと思っていたら、Lisa Ekdahlのプロデューサーでバックでピアノを弾いていた人だった。このCDはミュージカルの曲などを書いているStephen Sondheimを中心に、唄ものとオリジナルから構成されている。おもしろいのは、オリジナル曲ではハード・バップの匂いを発散させる一方、それ以外では唄うことを心がけたピアノが聴かれること。好きなピアニストはWynton Kelly、Ahmad Jamahl、Horace Silverらしいのですが、Lisa EkdahlやこのCDから思うに、Hank Jones、Tommy Flanaganに近いと言えるかもしれない。

5
GUNNAR SVENSSON TRIO(SITCD 9247)
Players: Gunnar Svensson(p), Christer Bornudd(b), Bjorn Sjodin(dr),

Tunes: What A Difference A Day Made, Crazy She Calls Me, Hercules Jonssons Lat, There Is No Greater Love, Blues for Canonball Adenauer, Stardust, Conversation, Please Don't Talk about Me When I'm Gone, You Are Too Beautiful, Organ Grinders Swing, It's A Wonderful World, Bluer than Blue, September in the Rain, Going Home, As Time Goes bye, Min Alskling Du Ar Som En Ros,
それがどうしたというピアノ・トリオは大切にしなければなりません。ジャズの啓蒙活動には果てしのない役割を担っているのかもしれないのです。ビル・エヴァンスやハービー・ハンコック、マッコイ・タイナーばかりでジャズ・ピアノの世界が形成されているわけではないのです。『縁は異なもの』のピアノ・トリオなんて初めて聴きました。スウェーデンのかなりのヴェテラン・ピアニストだと思いますが、聴けただけで丸儲け。どこをとっても、この凡庸さがすぐれて輝いているのです。
 
  今回はここまで。
  では、また次回。

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